How to spend the night

過ごし方と、
その日の食。

Only the meals have a time. Everything else is yours.

決まっているのは、夕餉と朝餉の時刻だけです。 湯に入る順も、寝る時間も、縁側でどれだけ黙っているかも、こちらからは何も申し上げません。

A day at Towa

灯を入れてから、
消すまで。

到着から出発まで、およそ二十時間。そのうちこちらがお邪魔するのは、 はじめの十分と、夕餉のあいだだけです。

  1. 15:00

    玄関の灯を入れる

    Arrival — you light the first lamp

    鍵をお渡しし、火の始末と建具の使い方だけお伝えします。十分ほどで、こちらは引き上げます。玄関の行灯に最初の火を入れるのは、その晩の主であるあなたです。

  2. 16:30

    湯を使う

    The bath is already warm

    夕方には湯が張ってあります。夕餉の前でも後でも、明け方でも。翌朝十時まで、いつでもお使いいただけます。

  3. 18:30

    夕餉

    Dinner, seven small plates

    土地の椀ものを中心に、七品ほど。囲炉裏で温め直しながら、二時間ほどかけてゆっくり召し上がってください。お出ししたら、台所ごと引き上げます。

  4. 21:00

    夜灯の一献

    A nightcap by the hearth

    土間の棚に、その晩の三本を置いてあります。名前だけ書いた札が下がっているので、好きなものをどうぞ。

  5. 23:00

    灯を落とす

    Seven lamps, one by one

    七つの行灯を、ひとつずつ落としていきます。最後のひとつを消すころには、外の音がずいぶん近くなっているはずです。

  6. 07:30

    朝餉

    Hot water, rice, and soup

    白湯と、炊きたての飯と、汁もの。夜のあいだに冷えた家が、少しずつ温まっていきます。時間を早めたい場合は、前夜にお申しつけください。

  7. 11:00

    発つ

    Departure — leave the fire as it is

    灰の始末はこちらでします。火だけ落として、鍵を玄関の棚に置いていってください。お見送りはいたしません。

Dinner

冬のお品書き、
一例。

仕入れによって毎日変わります。下は十二月のある日のお献立です。 食物アレルギーと苦手な食材は、二日前までにお知らせください。献立を組み替えます。

暗い座卓に置かれた、先付の一皿
Nightcap

札には、
名前だけ。

産地も、度数も、値段も書いていません。字面と音だけで一本を選んでいただきます。 この三枚の札の前で、たいてい話が長くなります。三本とも、料金に含まれます。

  • げっぱく

    月白

    Moon-white · chilled

    冷やのまま、切子の猪口で。呑みはじめの一杯に置いてあります。

  • ほたび

    榾火

    Ember · warmed by the hearth

    囲炉裏の灰に徳利ごと埋めて、ぬる燗に。冬はこれがいちばん出ます。

  • むひょう

    霧氷

    Rime · quince, homemade

    裏の花梨で仕込んだ果実酒。お酒を召し上がらない方には、同じ名前の甘露をご用意します。

Doing nothing

予定を入れない
ための、三つ。

  • 夕方の広縁。木の欄干の向こうに坪庭がのぞく

    縁側で、雨を聴く

    籐椅子が二脚。夏は網戸だけにして、雨の音を家の中まで入れておくのがおすすめです。

  • 囲炉裏の熾火に掛けた鉄瓶と、立ちのぼる湯気

    火を、絶やさない

    薪はひと晩ぶん。継ぎ足す係を決めると、たいてい誰かが夜更かしをします。

  • 斜面に重なる集落の瓦屋根と、その向こうの山

    集落を、一周する

    水路沿いに歩いて二十分ほど。街灯がないので、夜は玄関の提灯を持っていってください。

夜、灯りのともった格子窓に映る、ふたつの人影
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